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食品科学実験7回目〜データセットの作成〜
こんにちは。食品科学実験7回目です。
今回は、データセットの作成方法について教えていただき、実践してもらいました。
一般的な成分分析では、アミノ酸やビタミンCなど特定の成分をターゲットに絞って行うため、網羅的に検出することができません。
それに対して、メタボローム解析は、ターゲットを絞らずに試料をざっくりと抽出、分析し、GC-MSデータベースに載っている成分を対象に分析を行います。したがって、網羅的に解析することが可能になります。これがメタボローム解析のメリットでもあります。
データベースは全部で428個の成分が記載されていますが、ここには分析前の誘導体化によってできる異性体も含まれているため、実際には300成分くらいになります。
TICCのピークを取り出すことを検出(detection)、データベースで成分の確認をすることをアノテーション(annotation)、そしてさらに標品を用いて成分を同定(identification)します。この二つの用語の違いはややこしいですが、試料を分析してデータベースでなんの成分か確認するだけでは、必ずしもこの成分だ!!とは言えないです。
しかしながら、データベースに載っている成分全てを同定するのはとても困難なので、本研究室ではアノテーションを行っていますが、現在データベースの標品を購入して、同定できるようにすることを試みています。
また、保持時間は分析日によってズレてしまうため、保持指標(RI)を基準にします。
保持指標とは、成分の保持時間を基準化合物(n-アルカン)ピークの保持時間により指標化したものです。
GC-MSの分析機械の原理を教えていただいた後、一緒にパソコンを使いながら、実際にデータセット作成方法を3年生や留学生の方にもしてもらいました。
再来週は、データセットを用いてデータ解析を行います。
ありがとうございました。